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2017.01.26

安倍首相とトランプ大統領の演説の類似点

今国会が開会した1月20日、安倍晋三首相は今年一年の政府の方針を示す施政方針演説を行なった。そして、この日の深夜、アメリカでは大統領就任式が行なわれ、ドナルド・トランプ新大統領が就任演説を行なった。あたしはYOU TUBEで配信されてた海外メディアの生中継を観てたんだけど、トランプ氏の乗ったリムジンが会場へ向かう途中、沿道で抗議のプラカードを掲げた大勢の人々がブーイングしてる光景が印象的だった。

ま、それはさておき、トランプ大統領の就任演説を聴いてるうち、あたしは不思議な既視感を覚えた。そして、ハッと気づいたんだけど、トランプ大統領の就任演説は、半日ほど前に聴いたばかりの安倍首相の施政方針演説といろんな部分が類似してたのだ。安倍首相はヤタラと「未来」を連呼してたけど、トランプ大統領も何度も「フューチャー」と言ってたし、安倍首相は毎度オナジミの「過去の民主党政権への批判」を今回も盛り込んでたけど、トランプ大統領も「過去の民主党政権への批判」を盛り込んでて、そこに使われてる表現まで類似してた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、今回はマクラを短めにして、奇しくも同じ1月20日に行なわれた安倍首相の施政方針演説とトランプ大統領の就任演説の類似してる点を比較してみたいと思う。まずは両者ともに過去の民主党政権を批判してる部分だ。


安倍首相「学校や住宅に囲まれ、市街地の真ん中にあり、世界で最も危険と言われる普天間飛行場の全面返還を何としても成し遂げる。最高裁判所の判決に従い、名護市辺野古沖への移設工事を進めてまいります。かつて、「最低でも」と言ったことすら実現せず、失望だけが残りました。威勢のよい言葉だけを並べても現実は1ミリも変わりません。必要なことは実行です。結果を出すことであります」「ただ批判に明け暮れたり、言論の府である国会の中でプラカードを掲げても何も生まれません」

トランプ大統領「我々は、これ以上、口先だけで行動しない政治家を必要としない。批判ばかりで何もしない政治家を必要としない。無駄話をしている時間は終わった。行動を起こす時がやってきたのだ。」


「消えた年金問題」しかり、「拉致問題」しかり、「汚染水問題」しかり、「言うだけ番長」の安倍首相の口から「言葉だけを並べても現実は1ミリも変わりません。必要なことは実行です。結果を出すことであります」なんて言われちゃうと「はぁ?」としか言いようがないけど、政治経験ゼロのトランプ大統領も同類みたいな感じだね。さて、続いては安倍首相の大好物の「日米同盟」に関しての類似部分を紹介する。


安倍首相「かつて敵として熾烈に戦った日本と米国は、和解の力により、強い絆で結ばれた同盟国となりました。世界では今なお争いが絶えません。憎しみの連鎖に多くの人々が苦しんでいます。その中で、日米両国には、寛容の大切さと和解の力を示し、世界の平和と繁栄のため共に力を尽くす責任があります。これまでも、今も、そしてこれからも、日米同盟こそが我が国の外交・安全保障政策の基軸である。これは不変の原則です。できる限り早期に訪米し、トランプ新大統領と同盟の絆を更に強化する考えであります」

トランプ大統領「我々は、これまでの同盟関係をさらに強化し、新しい関係を構築していく。我々は文明社会の力を集結させて、イスラム過激派のテロリストを地球上から完全に撲滅させる」


トランプ大統領の言う「同盟関係」とは、もちろん「日米同盟」を含む各国との軍事同盟のことであり、テロリストとの戦争だけ「日本は除外」とは行きそうもないフレーバーが漂ってる。そして、安倍首相のほうも、まるでトランプ大統領の演説に呼応するかのように、他国まで自衛隊を派遣して武器で人殺しさせることを「積極的平和主義」などと十八番の言葉の言い換えを使い、次のように述べている。


「平和のため黙々と汗を流す自衛隊の姿を、世界が称賛し、感謝し、頼りにしています。与えられた任務を全力で全うする彼らは、日本国民の誇りであります。テロ、難民、貧困、感染症。世界的な課題は深刻さを増しています。こうした現実から、我が国だけが目を背けるようなことは、あってはなりません。今こそ「積極的平和主義」の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄のため、皆さん、能(あた)う限りの貢献をしていこうではありませんか」


ま、自衛隊を軍隊に変えて、平和憲法を戦争憲法に変えて、「積極的平和主義」という詭弁で戦争ビジネスに参加したいと考えてる安倍首相のモクロミは全国民の知るところだけど、これは今に始まったことじゃないから、特にここで取り上げることでもない。ただ、今回の施政方針演説でも、「世界平和」だの「子や孫の世代のため」だのと詭弁を弄して、憲法を改悪して戦争へ突入しようとしてる安倍首相の野望が見え見えだったので、トランプ大統領の好戦的な演説内容と響き合っている箇所が目についただけだ。


安倍首相「5年前、日本には、根拠なき未来の予言があふれていました。「人口が減少する日本は、もう成長できない」、「日本は、黄昏を迎えている」。不安を煽る悲観論が蔓延していました。まさにデフレマインド、「諦め」という名の壁が立ちはだかり、政権交代後も「アベノミクスで成長なんかできない」、私たちの経済政策には批判ばかりでありました。しかし、日本はまだまだ成長できる。その未来を創るため、安倍内閣は、この4年間、3本の矢を放ち、壁への挑戦を続けてきました。その結果、名目GDPは44兆円増加、9%成長しました。中小・小規模事業者の倒産は26年ぶりの低水準となり、政権交代前と比べ3割減らすことに成功しました。長らく言葉すら忘れられていたベースアップが3年連続で実現しました。史上初めて、47全ての都道府県で有効求人倍率が1倍を超えました。全国津々浦々で確実に経済の好循環が生まれています。格差を示す指標である相対的貧困率が足元で減少しています。特に子どもの相対的貧困率は2%減少し、7.9%、15年前の調査開始以来一貫して増加していましたが、安倍内閣の下、初めて減少に転じました。「出来ない」と思われていたことが次々と実現できた。かつての悲観論は完全に間違っていた。そのことを、私たち自公政権は証明しました」

トランプ大統領「そんなことは不可能だ、などと誰にも言わせてはならない。アメリカの心、アメリカの努力、アメリカの精神に敵う困難など、どこにもありはしない。我々は絶対に失敗しない。我々の国は、再び繁栄し、再び成功するだろう」


‥‥ってなワケで、何を言うのも自由だけど、自分に都合のいい数字だけを抜き出して、自分の失敗を成功だと言い替えるのは反則だよね。メルマガ『ゆっこ&きっこの言いたい放題 MAX!』の中で正式なデータを引用して徹底的に批判してるように、確かに名目GDPは44兆円増加したけど、これは、これまでGDPの計算に加算しなかった「研究開発費」や「特許使用料」や「不動産仲介手数料」などを上乗せして強引に引き上げた数字であって、前年度までと同じ計算方法だったら、まったく増加してない「横ばい」なんだよね。安倍首相が現実的には絶対に無理な「GDP600兆円」なんていう「絵に描いた餅」の目標を掲げたもんだから、周りの子分どもがアレやコレやとイカサマを駆使して「机上のデータ」を改ざんした結果なんだよね。試しに前年度までの計算方法で試算してみると、2014年度の名目GDPは約500兆円、2015年度の名目GDPも約500兆円、完全に「横ばい」なんだよね。

それから、安倍首相がドヤ顔でノタマッた「3年連続のベースアップ」にしても、これは安倍首相が経団連に命令して強引に大企業のベースアップを支持したからであって、日本の企業の99.7%を占める中小企業は、全体の7割が赤字でベースアップどころじゃないんだよ。その上、これはあくまでも賃金そのものの話であって、物価の上昇を加味した「実質賃金」を見てみると、安倍政権が始まってから4年連続でマイナスなんだよ。つまり、給料が上がるよりも物価の上昇のほうが大きくて、実際には生活が苦しくなってるということだ。

中小企業の倒産件数にしても、安倍首相は「26年ぶりに低水準になった」と胸を張るけど、実際には、倒産する前に会社を整理して畳む「隠れ倒産」が急増してる。子どもの相対的貧困率にしても、分母を変更した新しい試算で「机上のデータ」が減少しただけで、実際には大幅に増えている。その証拠に、政府が何もしてくれないから、まともに食事もできない子どもたちを救うための民間の「子ども食堂」が全国に増え続けてる。

何の成果も上げてないのに、あたかも成果を上げてるように見せるために、これまでの試算方法を変更したり、これまでは計上しなかった分野の数字まで計上したりして、嘘とペテンでアベノミクスが成功したかのように演出する詐欺政権、それが安倍首相ひきいる恥も外聞もない自公プラス維新という最低最悪のクズ政権なのだ!なのだったらなのなのだ!‥‥なんてのも織り込みつつ、テレビ番組やCMの世界でも「数字を取りたいなら子どもが動物」と言われてるように、子どもか動物を利用すれば数字は稼げる。


安倍首相「我が国の未来、それは子どもたちであります。子どもたちひとりひとりの個性を大切にする教育再生を進めます。先般成立した教育機会確保法を踏まえ、フリースクールの子どもたちへの支援を拡充し、いじめや発達障害など様々な事情で不登校となっている子どもたちが、自信を持って学んでいける環境を整えます」

トランプ大統領「デトロイトのビルに囲まれたさまざまな街に生まれた子どもたちも、ネブラスカの何もない土地に生まれた子どもたちも、みんな同じ夜空の星を見上げ、同じ夢を見て、同じ全能なる神によって命をいただいたのだ」


こんなこと言っちゃ悪いとは思うけど、あたしは、安倍首相のようなペテン師や、トランプ大統領のようなレイシストが、こんな時ばかり「子ども」を引き合いに出して利用することがマジで許せない。安倍首相が原発政策を推進し、福島第1原発の欠陥を野党から指摘されても「日本の原発は絶対に安全だ」と強弁して地震や津波への対策を行なわなかったために、今、どれほどの子どもたちが辛い生活を余儀なくされているのか。安倍首相に1ミリグラムでも人の心があるのなら、「我が国の未来、それは子どもたちであります」だなんて、こんなセリフは死んでも言えないはずだ。


‥‥そんなワケで、1月20日の安倍首相の施政方針演説と、トランプ大統領の就任演説には、他にも類似する単語や言い回しやレトリックが何カ所もあったけど、これは、ただ単に「自分さえ良ければいい」とか「庶民など自分の支持率を稼ぐための道具だ」とか思ってるゲス野郎というだけでなく、もっと根源的な部分で共通する人物なんだと思った。コーラル大学で日本思想史と比較文学を専門とする酒井直樹教授は「安倍晋三とドナルド・トランプは非常に類似している」という論文の中で「国際的状況に対して単純すぎる両者は、人民主義者であり国粋主義者、そして性差別主義者だ。さらに両者とも強い反知性主義の傾向がある」と分析してるけど、あたしもそう思った。そして、こんな人物2人が「日米同盟」を深化させたら、それこそ取り返しのつかないことになると思った今日この頃なのだ。


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