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2017.07.31

同じものを食べ続けるなら何を選ぶ?

前回のエントリーの『無人島とドラゴンボール』で、あたしは、「無人島に何か1つだけ持って行けるとしたら?」と「ドラゴンボールの神龍(シェンロン)に『お前の願いを何でも1つだけ叶えてやる』と言われたら?」という、「もしも宝くじで1億円が当たったら?」的な、よくある質問を2つ挙げたけど、後から考えたら、この「もしも宝くじで1億円が当たったら?」ってのも古いよね?あたしの子どものころは、「宝くじ」と言うか、「大金」と言えば「1億円」が相場だったけど、今のジャンボ宝くじは1等と前後賞を合せて7億円みたいだから、「もしも宝くじで7億円が当たったら?」って言わなきゃならないよね?

ま、それはいいとして、こういう「もしも●●になったらどうする?」という質問は、複数の友達がいる時の暇つぶしの話題として、非現実的なものから現実的なものまで、いろんな場面でいろんなパターンが登場する。あたしは、今、ラジコのタイムフリーで7月29日放送の文化放送『親父熱愛』を聴きながらこの原稿を書いてるんだけど、伊東四朗さんと吉田照美さんと水谷加奈さんは、「もしも1週間の夏休みがとれたらどこへ行きたい?」という話題で盛り上がってる。

他にも、よくあるのが、「死ぬまでずっと同じものしか食べられないとしたら何を選ぶ?」という質問だ。だけど、この質問に対する答えって、多くの人が勘違いして答えてるように思う。この質問に対する答えで比較的多いのが「カレー」と「ラーメン」なんだけど、しばらく前に、電車の中で2人の男子高校生が、この話題で、こんなやり取りをしてた。


「やっぱり俺はカレーだね」

「いやいや、やっぱりラーメンでしょう」

「死ぬまで麺しか食べられないのは厳しいよ。ラーメンばかり食べてたら、絶対にご飯が食べたくなるよ」

「だけどカレーなんてみんなカレーの味で、他に味のバリエーションがないから絶対に飽きるって。その点、ラーメンなら、基本だけでも醤油、塩、味噌があるし、他にも、とんこつや担担麺やいろんな味のバリエーションがあるし、つけ麺もあれば冷やし中華もあるし‥‥」

「カレーだっていろいろあるよ。まず、基本として、ビーフ、ポーク、チキンがあるし、シーフードだってあるし、トッピングによってカツカレーとかコロッケカレーとかバリエーションは豊富だし、辛さだっていろいろ変えられるし、ご飯に飽きたらナンに変えることもできるし‥‥」

「いやいや、やっぱりラーメンだよ。1軒のラーメン屋だけでもたくさんのメニューがあるから、全国の有名店を回ってメニューを1つずつ食べて行ったら、そうとう楽しめるよ」

「それならカレーだって同じだよ。全国の有名店を回ってメニューを1つずつ楽しめる上に、全国のカレー専門店のカレーを食べ尽くしたら、次はタイ料理屋に行ってタイカレーを食べたり、日本蕎麦屋に行って和風の蕎麦屋のカレーを食べることもできる」


‥‥って、こんなやり取りをしてたんだけど、あたしの頭の上には、ずっと「?マーク」が点滅してた。だって、これじゃあ「ずっと同じもの」じゃないじゃん。「死ぬまでずっと同じものしか食べられないとしたら何を選ぶ?」という質問なんだから、もしも「カレー」を選ぶとしたら、漠然と「カレー」と答えるんじゃなくて、「CoCo壱番屋のメンチカツカレーの3辛」とかって、ピンポイントで選ばなきゃダメだろう。もしも「ラーメン」を選ぶとしたら、ザックリと「ラーメン」と答えるんじゃなくて、「花月嵐のげんこつらあめんのシャキネギ乗せ」とかって、ピンポイントで選ばなきゃダメだろう。

それなのに、この高校生たちは、「他にも、とんこつや担担麺やいろんな味のバリエーションがあるし、つけ麺もあれば冷やし中華もあるし」って、おいおい!「担担麺」はラーメンじゃなくて中華料理だろが!つーか、「冷やし中華」までラーメンに入れるなんて反則にもホドがある!「全国のカレー専門店のカレーを食べ尽くしたら、次はタイ料理屋に行ってタイカレーを食べたり、日本蕎麦屋に行って和風の蕎麦屋のカレーを食べることもできる」って、おいおい!その理屈で行ったら「カレーパン」までOKになっちゃうだろが!

そもそも、この質問は、「どんなに好きな食べ物でも、同じものを毎日ずっと食べ続けたら、誰でも何日目かには飽きる」ってことが前提で考えられた質問なんだから、まったく同じメニューを食べ続けなきゃ意味がないワケで、昨日は醤油味のチャーシュー麺、今日は魚介系濃厚スープのつけ麺、明日は本格中華料理屋の冷やし中華‥‥ってのは完全に反則だと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしが、この「死ぬまでずっと同じものしか食べられないとしたら何を選ぶ?」という質問をされたら、迷わず「お寿司」と答える。あたしは「お寿司」よりも「鰻重」のほうが好きなんだけど、さすがに「鰻重」しか食べられないことになったら、日本で一番美味しいお店の「鰻重」だったとしても、1日目に朝、昼、晩と食べた時点で厳しくなって来て、2日目の朝にはお茶を掛けてお茶漬けにしないと食べられなくなり、お昼にはギブアップしちゃうと思う。

やっぱり「鰻重」ってのは、タマに食べるから美味しいのであって、連続して食べるのには向いてない食べ物だ。それだったら、まだ「カレー」や「ラーメン」のほうが食べられる。そこで、「鰻重」の次にあたしの好きな「きつねそば」と「お寿司」を比較して、どっちが連続して食べられるか脳内シミュレーションを試みた結果、「お寿司」ということになった。

もちろん、この「お寿司」という答え方では、男子高校生たちの「カレー」や「ラーメン」と同じでズルイから、ちゃんとピンポイントで答えるとすれば、東京で一番美味しいお寿司屋さん、「日本橋橘町 都寿司」の「おまかせ握り」だ‥‥と言いたいとこだけど、一昨年に移転して新規オープンしたみたいだから、今は「日本橋蛎殻町(かきがらちょう) すぎた」の「おまかせ握り」だ。これなら、お店もメニューもピンポイントで指定してるから、あたしは、質問の本意に沿って「同じもの」を食べ続けることになる。

もちろん、お魚には旬があるから、「おまかせ握り」を注文すれば、季節によって一部のネタが変わる。また、同じ季節でも、その日の仕入れによって一部のネタが変わることもある。でも、これは、あたしが行く店を変えたり注文するメニューを変えたりしたワケじゃなくて、同じお店で同じ注文をしたあたしに対して、お店側がお店側の都合や配慮で内容を一部変更したものだから、あたしに「任命責任」は生じない(笑)

でも、たとえ東京で一番美味しいお寿司屋さんの「お寿司」でも、たとえ季節によって一部のネタが変わるとしても、それでも、来る日も来る日も、朝、昼、晩と食べ続けるのは厳しいし、たぶん1週間が限界だと思う。それなら、「吉野家」の「朝定食」とかのほうが、まだ飽きずに食べ続けられるような気がする‥‥って、そうだ!ここは「定食」だ!「定食」なら、メインのおかずの他に、ご飯、お味噌汁、ちょっとした副菜、お新香が付いてるから、食べる順序を工夫したり、ご飯にお新香を乗せてお茶漬けにしたりと、食べ方にバラエティーを持たせることができる!

問題なのは、何の定食にするかだけど、あたしの好きな「アジフライ定食」や「イカフライ定食」などの揚げ物は、連続したら絶対に胸焼けして食べられなくなりそうだから、ここはやっぱり「焼き魚」を選ぶべきだろう。そして、サンマは季節ものだから、ここはやっぱり「アジ」か「サバ」か「シャケ」だろう。ホントは「ホッケ」も捨てがたいんだけど、ずっと同じものを食べ続けるとなると、「アジの塩焼き定食」か「アジのひらき定食」か「サバの塩焼き定食」などのシンプルなほうが無難だと思う。

「同じメニューを食べ続ける」という質問なら、あたしは迷わずに「日替わり定食」と答えるんだけど、「同じものを食べ続ける」という質問に対しては、この回答は反則になっちゃうから、ここは「サバの塩焼き定食」に決めたいと思う。そして、さらにピンポイントで言うなら、どこかの定食屋さんの「サバの塩焼き定食」を挙げたいんだけど、あたしはほとんど外食をしないので、美味しい「サバの塩焼き定食」を出すお店を知らない。

今年3月8日の「サバの日」に、JR大森駅の近くにサバの塩焼き専門店「なのに。」がオープンして、文化放送でも加納有沙ちゃんがレポートしてたけど、あたしは食べたことがないし、ここのサバはノルウェー産のサバを日本で加工してるものだから、脂が乗り過ぎてる予感がする。冷たいノルウェーの海で水揚げされたサバは、日本の近海ものよりも脂が乗ってるから、タマに食べればめっちゃ美味しいけど、朝、昼、晩と食べ続けたら、すぐに食べられなくなってしまう。

定食チェーン「大戸屋」の「サバの炭火焼き定食」も美味しいけど、あれもノルウェー産のサバを使ってるから、脂がたっぷり乗ってて、毎日ずっと食べ続けるのは厳しい。一方、日本の近海もののサバなら、冬場に水揚げされたもの以外は、ほど良い脂の乗り具合なので、けっこう連続して食べることができると思う。あたしが好きなのは、長崎県は五島列島で水揚げされたサバの一風干しで、大きな半身が1枚150円くらいだ。だから、もしもどこかに五島列島のサバの一風干しを使ってる定食屋さんがあれば、そのお店の「サバの塩焼き定食」をピンポイントで指定したいと思う。

いや、待てよ?ほど良い脂の乗り具合でも、1日だけ軽く干した干物でも、それなりに旨味が濃縮されてるから、やっぱり連続で食べると重たくなって来るな。ここは干物じゃなくて、獲れたての新鮮なアジを塩焼きにしたほうが良さそうだ。もちろん、関アジや豊後アジのような地つきのアジは塩焼きに向かないから、長崎県の五島列島で水揚げされる近海もので、大きさは22~24センチの塩焼きサイズ、これがベストだろう。これなら、カマスやイサキと同じくらいの脂の乗り具合で、連続して食べても重たくならない。


‥‥そんなワケで、今回の「死ぬまでずっと同じものしか食べられないとしたら何を選ぶ?」という質問に対する回答は、別にどこかのお店のメニューじゃなくてもいいワケで、自分で作ってもいいワケだ。たとえば、「サッポロ一番の塩ラーメン」と答えた人なら、自分で作る前提で答えてるんだから、あたしもその手で行くことにした。鳥取県の境港に水揚げされる近海もののアジの中から23センチのものを選んで配達してもらい、あたしが自分で塩焼きにする。そして、土鍋でご飯を炊いて、アゴ出汁でワカメのお味噌汁を作って、切り干し大根、ひじきの煮つけ、小さい冷奴の3点の小鉢を付けて、あとはキュウリとカブの自家製のお漬物と東京タクアン2切だ。アジの塩焼きに添えるのは、谷中ショウガの酢漬け、大根おろし、それから擂ったショウガもちょこっと添える。新鮮な白身魚の塩焼きは、ショウガ醤油で食べるのも美味しいからだ。この「きっこ特製 アジの塩焼き定食」なら、朝、昼、晩、朝、昼、晩、朝、昼、晩‥‥と食べ続けることができるし、飽きることはあっても、重たくなって体が受け付けなくなることだけはないと思った今日この頃なのだ♪


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2017.07.29

無人島とドラゴンボール

「無人島に何か1つだけ持って行けるとしたら?」という良くある質問に対しては、「サバイバルナイフ」とか「マグネシウムファイヤースターター」とか「テント」とか答えるのが普通だけど、あたしがいつも悩むのが「釣り竿」だ。無人島ということは周りがぜんぶ海だから、魚釣りができれば食料に困らなくなる。それで「釣り竿」と答えるワケだけど、細かいことを言うと「釣り竿」だけじゃ魚釣りはできない。最低でも「釣り糸」と「釣り針」は必要だし、できれば「リール」も欲しい。

さらに言えば「ジェット天秤」もあると便利だし、砂浜がなくて岩場ばかりの島だったら「ジェット天秤」は使えないから、代わりに「ウキ」や「フカセ釣りの仕掛け」が必要になる。あとは、適当なエサが採取できなかった時のことを考えて「ルアー」も欲しいし、アオリイカがいるかもしれないから「餌木(えぎ)」も欲しい。そして、これらをぜんぶ揃えたら、どう考えたって「1つだけ」じゃなくなる。

「サバイバルナイフ」や「マグネシウムファイヤースターター」は1つの道具としてカウントできるし、「テント」の場合は複数の部品によって構成されてるけど、それらの部品がすべて1つの袋に収納されてるから、まあ、これも1つの道具としてカウントすることができる。でも、釣り道具に関しては、釣り竿は釣り竿、リールはリール、道糸は道糸‥‥と、それぞれが独立した道具なので、魚釣りをするためには「釣り道具セット」が必要になる。そして、名称に「セット」が付いてしまったら、その時点で「1つだけ」じゃなくなる。

だって、「セット」でもOKということになったら、テントに寝袋にバーナーにランプにナイフにお鍋にフライパンに食器に‥‥って、すべて揃えたものを「キャンプセット」と呼べばいいワケで、これなら無人島の生活もぜんぜん困らない。つーか、この「無人島に何か1つだけ持って行けるとしたら?」っていう質問は、必要なものがいろいろある中で、その人が何を選ぶのか、何を最優先するのかということを聞き出して、その人のタイプを知るための心理テスト的な要素を持った質問なんだから、どう考えたって「セット」はNGだ。そして、この質問に対して「セット」で答えるような人って、心理テスト的には、きっと何不自由なく育ったお坊ちゃまとかお嬢さまとかで、欲しいものは何でも手に入れない気が済まないワガママな性格で、自分のことを崇拝してくれる防衛大臣のことを絶対に辞任させずに擁護しまくるような人物だと思った今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、この「無人島に何か1つだけ持って行けるとしたら?」っていう質問は、「もしも宝くじで1億円が当たったら?」と同じく、ほとんどの人が一度はやったことがあると思うけど、マクラで挙げた「釣り道具セット」や「キャンプセット」などよりも、もっと反則な回答をした人がいる。たとえば、あたしの友達の1人は、この質問に「プレハブ住宅!」と答えたのだ。まあ、これも「テント」と同じジャンルだけど、無人島に「プレハブ住宅」って?‥‥って、あたしが思ったのもトコノマ、一緒にいた別の友達は「それなら私はログハウス!」と言い出し、さらに別の友達は「じゃあ私は豪華な別荘!」って言い出したのだ(笑)

でも、上には上がいるもので、まったく別のグループでこの質問が出た時には、1人の友達が「モーターボート!」と答えたのだ。ようするに、無人島になんかいたくないから、モーターボートでトットと帰って来ると言うのだ。そしたら、別の友達が「じゃあ俺はヘリコプター!」と言った後、「あ、俺、ヘリコプターなんか操縦できないから、う~ん、う~ん、そうだ!どこでもドア!」って、おいおいおいおいおーーーーい!ドラえもんの道具までOKなら、それこそ何でもありじゃないか!つーか、「ヘリコプター」からの流れなんだから、せめて「タケコプター」と言えよ!‥‥って、あたしは思った。この質問は、その無人島でサバイバル生活をして行くことが大前提なのに、トットと帰って来るための道具を考えるなんて‥‥。まあ、それでもいいけど、それならせめて「イカダ」だろ?

でも、こうした回答をした人たちなんて、まだまだ可愛いほうだ。あたしがこれまでの人生で一番ムカついた回答は、高校生の時にクラスの男子のグループがこの質問で遊んでて、あたしも混ぜてもらった時のこと、普段から理屈っぽいヲタク系の男子が、ドヤ顔でこう答えたのだ。


「無人島に何か1つだけ持って行くことなんて、物理的に不可能だよ」

「何でだよ?」

「君たちは何も分かってないねえ。無人島というのは人が1人もいない島のことだろ?もしも僕が何かを持ってその無人島に上陸したら、僕が上陸した瞬間に、その島は無人島ではなくなり、有人島になってしまうのさ。つまり、何かを持って行くか持って行かないかに関わらず、人が無人島に行くということ自体が物理的に不可能なんだよ」


‥‥そんなワケで、このヲタク系の男子の言ってることは間違ってはいないけど、そうしたことも分かった上で作られてる質問なんだから、小学生ならともかく、高校生になってまで、こんな幼稚な揚げ足取りのようなことを言って得意になるなんて、あたしは改めて「男子ってガキだな~」って思った。だけど、この男子、学業の成績はけっこういいほうで、みんなが知らないようなマニアックなこともいろいろと知ってたので、クラスの中ではそれなりに尊敬されてる一面もあった。

事実、この「無人島うんぬん」の時も、あたしは「うぜえ!」って思ったけど、他の男子たちは「なるほど!」なんて言って感心してたのだ。だから、また別の日のこと、ドラゴンボールを7個集めて神龍(シェンロン)が出て来て、「お前の願いを何でも1つだけ叶えてやる」と言われたら?‥‥っていう質問の時に、みんなが「世界一のお金持ちになりたい」とか「世界一のサッカー選手になりたい」とか、普通の願いを言ってたら、このヲタク系の男子は、またまたドヤ顔で、こう言ったのだ。


「僕なら『叶えられる願いの数を3つにしてくれ』ってお願いするね」


もちろん、あたしは「うぜえ!」って思ったんだけど、何人かの男子は「その手があったか!」なんて言って感心してた。そして、その中の1人が「それなら3つじゃなくて10個に増やしてもらったほうがいいじゃん!」て言ったら、そのヲタク系の男子は、これまたドヤ顔で「願いの数を3つに増やしてもらったら、2つ目までの願いを叶えてもらい、3つ目で、また『叶えられる願いの数を3つにしてくれ』ってお願いすればエンドレスだよ」と抜かしたのだ。すると、またまた男子たちが「なるほど!」って感心するもんだから、さすがのあたしもイライラ袋の緒がプチッと切れちゃったので、立てた人差し指を左右に振りながら「チッチッチッチッ」と言ってから、こう言ってやった。


「バッカだねえ!それじゃあ願いを叶えてもらってる間、ずっと神龍の前から動けないじゃん!あたしだったら、ちゃんとルールを守って1つだけお願いするね。『あたしを魔法使いにしてください』ってね。こうすれば神龍と別れて自宅に帰って来てからも、いつでもどんな願いでも好きな時に自分の魔法で叶えることができるじゃん!」


男子たちは感心してくれたし、そのヲタク系の男子は悔しそうな顔をしたから、あたしはちょっと得意になったけど、すぐに、幼稚な相手の土俵にまで降りてしまった自分に対して、「あたしもまだまだガキだな~」と思って反省した。このドラゴンボールの質問にしても、同じようなランプの魔神の質問にしても、「願いを1つだけ叶えてやる」ってパターンの質問は、「たった1つの願いを何にするか」ってことがポイントなんだから、願いの数を増やすというのは、無人島に「釣り具セット」を持って行くのと同じで反則なのだ。


‥‥そんなワケで、「釣り具セット」や「キャンプセット」を「1つのもの」だと言い張って無人島に持ち込もうとしたり、「複数の願い」を叶えられるように「1つの願い」を利用したり、こうした質問の大前提を無視した反則の回答は、きちんとした憲法改正の手続きを踏まずに、憲法の解釈だけを都合よく変更して正反対の意味にしてしまうという傍若無人な振る舞いと似ている。どちらも乱暴で、自分勝手で、とても幼稚な振る舞いだ。そして、最初の段階でこのようなルール違反をしてしまうと、その後、実際に目の前で起こった戦闘について明記してある日報を防衛大臣自らが隠蔽しなくてはツジツマが合わなくなり、その日報がどこからか発見されると、今度は防衛大臣自らが「戦闘ではなく衝突だ」などと、子どもも騙せないような嘘をつかなければツジツマが合わなくなる。そして、嘘に嘘を重ねて行った結果、最後には収拾がつかなくなってしまう。今回の安倍晋三と稲田朋美による幼稚な茶番劇を見せられたあたしは、小学生の精神年齢のまま体だけが高校生になったようなクラスメートのことを30年ぶりに思い出してしまった今日この頃なのだ。


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2017.07.24

『岐阜にイジュー!』に見るセンスの光るタイトルとは?

あたしはテレビのない生活をしてるので、観たいテレビ番組は、主にインターネットの「GyaO」の無料配信で観てる。今は「見逃し配信」と言って、ドラマでもアニメでもバラエティーでも、たいていの番組は1週間遅れで無料配信してるので、テレビがなくても特に困ることもない。ま、あたしの場合は、基本的にテレビはほとんど観ないので、たまに「GyaO」の「見逃し配信」のコンテンツにアクセスしてみて、ズラリと並んだ各局の番組タイトルの中に「面白そうだな」と思ったものがあれば、試しに観てみるといった感じだ。

で、今年の5月初旬のこと、その「GyaO」の「見逃し配信」の番組一覧の中に、『岐阜にイジュー!』というドラマを見つけた。解説を読んでみると、メ~テレ(名古屋テレビ)の開局55周年記念番組で、ジワジワと過疎化が進む岐阜県の白川町に都会からの移住者を増やすための移住促進ドラマだと言う。テレビでは4月下旬に第1話が放送されたので、「GyaO」では1週間遅れで5月初旬からの無料配信となったものだった。

あたしは、ドキュメンタリーでもドラマでも、都会から田舎に移住した人たちの生活ぶりを紹介するような番組はけっこう好きなので、取りあえず観てみることにした。そしたら、これがメッチャ面白くて、あたしは、毎週の配信が楽しみになった。そして、毎週楽しみに観ていたら、1話30分で全10話というワリとコンパクトな作品だったので、こないだ最終回を迎えてしまい、軽い「白川町ロス」に陥ってる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、このドラマは、東京で暮す真野美晴(まの みはる)と、名古屋で暮す野々村花(ののむら はな)は、どちらもアラサー女子。都会暮らしに疲れた花が、ツイッターで知り合った美晴を誘い、2人で田舎暮らしを始める‥‥という物語だ。水崎綾女さん演じる野々村花はハッキリした性格の行動派で、柳英里紗さん演じる真野美晴はのんびりした性格でお料理が得意。対照的な2人が力を合せて白川町に馴染んで行く様子を描いている。

フィクションとは言え、実際に白川町への移住を促進するためのドラマでもあるから、役場やお店、神社や川など、すべてが実際のもので、それどころか、移住を決める前に「お試し」で生活できる体験プランなども、実際のものが紹介されている。また、移住を決めたあとに、どんなふうに町の人たちと接して行けばいいか、町にはどんな仕事があるのか、農業をやりたい場合はどうすればいいのか、結婚して子どもができたらどうすればいいのか、地に足の着いた視点で、とても分かりやすく描かれていた。

あたしは、しばらく前に、この「GyaO」の「見逃し配信」で、テレビ朝日の『イチから住(じゅう) ~前略、移住しました~』という番組を観て、あまりの酷さに辟易としてた。あたしが観た回は、有名な俳優が田舎暮らしをする第1回目だったんだけど、広いウッドデッキのある豪華な別荘を借り、地元の新鮮な海の幸や山の幸を買い集め、テーブルいっぱいにご馳走を並べ‥‥って、こんなの「田舎暮らし」じゃなくて「リゾート地の休暇」じゃん!‥‥って思ってたから、今回の『岐阜にイジュー!』は、ホントに楽しめた。

主役2人の演技力の素晴らしさも大きかったけど、何よりも細かい部分まで丁寧に作ってある点に好感が持てた。たとえば、それまでツイッター上のやり取りだけだった2人は、移住の下見として向かった高山本線の白川口駅で初めて会うことになる。東京から電車を乗り継いで白川口駅までやってきた美晴を、名古屋から愛車のスズキ・ハスラーでやってきた花が迎えるシーンだ。この時点では、花のスズキ・ハスラーは、当然、名古屋ナンバーなのだ。

世界遺産の「白川郷」だと思って来てみたら、ここは「白川町」で、同じ岐阜県でも別の場所だったと分かった2人は、それでも、役場の担当者の親切なアドバイスもあり、この町に移住することを決める。そして、いろいろなことがありつつ何話か進んだ時、駐車してある花のスズキ・ハスラーが正面から映るカットがあったので、ナニゲなく見てみたら、ちゃんと岐阜ナンバーに変更されてたのだ。あたしは、こういう細かい部分まできちんと作ってあると、制作サイドの作品愛が感じられて、ちょっと萌えてしまうのだ。


Gi1


そして、あたしが何よりも気に入ったのが、この『岐阜にイジュー!』というタイトルだ‥‥と言うか、このタイトルの下に小さく書いてある「GIFU NEED YOU!」というシャレた副題だった。タイトルの『岐阜にイジュー!』は、あくまでも移住する側、このドラマで言えば美晴と花のほうからの視点によるものだけど、同じ発音を英語に置き換えた「GIFU NEED YOU!」という副題は、岐阜の人たち、白川町の人たちの視点からの言葉になっている。

事実、美晴と花は、自分たちから町に溶け込もうと試行錯誤して行ったけど、そんな2人が受け入れられたのは、白川町の人たちに共通する「GIFU NEED YOU!」の心があったからだと思う。わずか全10話の短いドラマだったけど、最終回のラストシーンでは、2人が白川町の住人として受け入れられた証が部屋の壁に飾られていて、あたしは思わずウルウルしてしまった。


‥‥そんなワケで、『岐阜にイジュー!』に対する「GIFU NEED YOU!」は、ダジャレと言えばダジャレのジャンルだけど、あたしは素晴らしいセンスのコピーだと思った。ダジャレをベースにしたコピーの場合、たいていは通常のコピーよりもワンランク低くなってしまうけど、ここまでクオリティーの高い作品は珍しいと思った。

そう言えば、先週の木曜日、7月20日のこと、文化放送の『くにまるジャパン極』と『SAKIDORI!』に加納有沙ちゃんが出る日なので、あたしは、どちらの番組も、有沙ちゃんの出る部分だけをラジコのタイムフリーで聴いた。『くにまるジャパン極』では、有沙ちゃんはボートレース・ラジオガールズとしての出演なので、毎週金曜日の「ジャパン探訪」のようなオヤジ感はゼロで、毎週1人の選手を取り上げてキチンとレポートしてる。

で、先週の放送では、取り上げた選手が「元カヌー競技の選手」だったことから、短い持ち時間の中で、有沙ちゃんは何度も「カヌー」という単語を口にしたので、あたしは、「カヌー有沙」というダジャレを思いついてしまった。あたしは、有沙ちゃんのことが大好きで、常に「次はこういうことをやってほしい」と空想してしまう。有沙ちゃんは、以前、『くにまるジャパン』で大井競馬場のダートコースを走らされたことがあったから、今のボートレース・ラジオガールズに選ばれた時には、平和島のボートコースを泳いで1周してほしいなどと思ってしまった。

さすがに、現実的にそれは無理だけど、ボートレース場にカヌーを漕いで登場して、「こんにちは、カヌー有沙です」と挨拶するくらいなら、どうだろう?ボートレース場は無理だとしても、山中湖や河口湖など、カヌーがレンタルできる湖に行けば、このネタは簡単にできると思う。ホントは画(え)が欲しいとこだけど、やっぱり有沙ちゃんにはラジオの限界に挑戦し続けてほしいから、いつか「ジャパン探訪」でカヌー体験をする時が来たら、必ず「こんにちは、カヌー有沙です」からのフェードインを実現してもらいたい。

そして、こんなことを考えつつ、それから2日が過ぎて週末になったので、あたしは7月22日、同じく文化放送の『親父熱愛』をラジコのタイムフリーで聴いた。すると、こちらでもカヌーの話題が出たんだけど、アシスタントの水谷加奈アナが「カヌー」と言ったことを受けて、吉田照美さんが「お前は水谷カヌーだ!」「これからは水谷カヌーだ!」と連呼し始めちゃった。照美さん的に「水谷カヌー」はツボだったみたいで、ゲラゲラと笑いながら何度も繰り返してたけど、あたし的にはイマイチだった。

だって、あたしには、「カヌー有沙」があるからだ。「水谷カヌー」は、確かに「カナ」の「ナ」と「カヌー」の「ヌ」が「な行」で揃ってるけど、最大の欠点は「カヌー」の「ー」に当たる部分が対応してないことだ。一方、あたしの考えた「カヌー有沙」は、「カノー」と「カヌー」、ちゃんと3音ともバッチリと対応してる。これは、まさに、『岐阜にイジュー!』に対する「GIFU NEED YOU!」のようなクオリティーだと自画自賛しつつ、今、あたしの脳内では、別のことが浮かび始めた。


‥‥そんなワケで、ここまで書いて来て、今、あたしの脳内では、今回のブログのタイトルをどうしようか、という問題が巻き起こってる。最後の部分から考えれば、「カヌー有沙と水谷カヌー」というタイトルがベストなんだけど、そうなると、今回のエントリーの3分の2を占める『岐阜にイジュー!』が消えてしまう。そもそも、今回のエントリーは、『岐阜にイジュー!』の素晴らしさについて書き始めたもので、書いてるうちに途中から脱線しちゃっただけなので、タイトルは当然、『岐阜にイジュー!』に関連したものにすべきなのだ‥‥ってなワケで、結局、あたしがどんなタイトルに決めたのかは、このエントリーの一番初めの部分を見てほしいと思う今日この頃なのだ(笑)


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2017.07.16

熱帯夜とシャケの中骨缶

あたしは長いことエアコンを使わない生活を続けて来たので、エアコンを使いまくってる人よりは暑さに強いと思う。だけど、それは、梅雨が明けてからの夏本番の暑さに対してであって、ここんとこの湿度タップリの暑さにはサスガに参ってる。最初のうちは、家中の窓を開けて網戸にして風を通していれば何とかなったんだけど、ここ2週間くらいは早朝でも深夜でも蒸し暑い上に風があまり吹かないから、夜でも自宅にいるとジッとしてても汗ばんで来るほどだ。

ま、どっちにしても、今の自宅にはエアコンがないから、あたしには「エアコンをつけて室温を下げる」とか「エアコンで除湿する」といった選択肢はないワケで、暑さには自宅にある「三種の神器+α」で対応するしかない。蒸し暑さが不快に感じられるようになったら、まずはウチワを使う。それでもダメなら、冷蔵庫から100円ショップで買ったアイスノンもどきを持って来て、首の後ろに当ててタオルで固定する。これで、しばらくは涼しくなる。

そして、いよいよガマンできなくなって来たら、最後の手段として扇風機を使う。あたしは、1カ月の電気料金の目標を1000円以下に設定した節電生活をしてるので、電気を使う扇風機は最後の手段なのだ。この、ウチワとアイスノンと扇風機が「三種の神器」で、これでも耐えられないくらい暑くなったら「+α」の登場だ。そう、「水風呂に飛び込む」だ。松尾芭蕉フレーバーで言えば「熱帯夜 きっこ飛び込む 水の音」‥‥って感じの今日この頃、皆さん、いかがお過ごですか?


‥‥そんなケで、どんなに暑くなっても、夜だけ涼しくなってくれれば寝られるから体調はキープできるんだけど、オールナイトで蒸し暑い「熱帯夜」だけはたまらない。窓を開けて網戸にしても風なんか入って来ないし、電気料金を気にせずに扇風機を回しても、そもそも室温が高くなってるから、生暖かい風が来るだけで、ぜんぜん涼しくならない。結局、アイスノンもどきで首を冷やすしか方法がなく、これも30分と持たないから、とてもじゃないけど寝られない。そして、深夜の2時とかに、水風呂に飛び込むことになるワケだ。

とにかく、今年の暑さは尋常じゃない上に、もう10日以上も蒸し暑い日が続いてるから、あたしの頭もだんだんボ~ッとして来て、普段じゃ考えられないようなイージーミスをやらかしちゃうようになった。たとえば、こないだは、木曜日の15時に行くことになってた仕事場に、その前日の水曜日の15時に行ってしまった。前日の水曜日だったから恥をかいただけで済んだけど、もしも翌日の金曜日に行ってたら大変なことになってた。

他にも、数日前には、朝、「今夜はヅケ茶漬けを食べよう」と思って、タッパーにお酒とお醤油に青唐辛子を入れて、それにサワラのお刺身を漬けて、冷蔵庫に入れてから仕事に行った。こうしておけば、帰って来た時には「ヅケ」ができてるから、お茶碗のご飯に「ヅケ」とミョウガや大葉を乗せて、熱い緑茶をかけても冷たい麦茶をかけても美味しい「ヅケ茶漬け」になる。

それなのに、あたしは、帰りに「天ぷら半額セール」のポスターに目が止まり、いつも150円の「小エビのかき揚げ」や「小柱のかき揚げ」が75円になってたから、それに飛びついて買ってしまったのだ。もちろん、その日の夜は予定通りに「ヅケ茶漬け」を食べて、かき揚げは次の日の夜に「かき揚げ丼」にして食べたからいいんだけど、問題なのは、最初からそのつもりで「かき揚げ」を買ったんじゃないってことだ。

「天ぷら半額セール」のポスターを見たとたん、あたしは「ヅケ茶漬け」の準備をしてたことを完全に忘れちゃって、その日の夜に食べるつもりで「かき揚げ」を買ったのだ。そして、自宅に着いてからも「ヅケ茶漬け」のことは忘れたままで、まだ「かき揚げ」を食べるつもりで、晩ご飯の支度をする中で冷蔵庫を開けた瞬間、「ヅケ」のタッパーが目に入り、「あっ!」と思い出したのだ。


‥‥そんなワケで、誰だって年に何度かはド忘れをする。お台所に何かを取りに行ったら、お台所に入ったとたん、自分が何を取りに来たのか分からなくなり、元の部屋に戻ったら思い出す‥‥なんてこともある。あたしの場合は、こういうことは子どものころからあった。だから、今でも年に何度かはあるし、スーパーに寄った時にチューブのワサビがなくなりそうだったことを思い出して買って帰ると、冷蔵庫には数日前に同じことを思って買った新品のワサビが箱のまま入ってたりすることもある。

だけど、こういうのって、多くても1カ月に1回か2回で、それも、連続して起こったりはしない。たとえば、お台所に何を取りに行ったのか分からなくなったら、自分でも「あたし、ちょっとヤバイかも?」って思うから、それからしばらくの間は、「栓抜き、栓抜き、栓抜き‥‥」とか「缶切り、缶切り、缶切り‥‥」とか言いながらお台所へ行くようになり、ちゃんと取りに行ったものを持って来られる。

でも、それがしばらく続くと、だんだんに「もう大丈夫だろう」と思うようになり、取りに行くものの名前を口で言ったり脳内で反復したりしないで取りに行くようになり、それでも忘れずに持って来られるから安心していると、忘れたころに、また、「あれ?何を取りに来たんだっけ?」ということになる。これは、子どものころからずっとだから、未だに同じようなことが起こっても、あたしは自分がボケて来たとは思わない。だけど、1週間に3回とか、こういうことが連続して起こると、サスガに不安になって来る。


‥‥そんなワケで、「ヅケ茶漬け」の準備をしてたことを忘れて「かき揚げ」を買って帰った日の2日後のこと、あたしは缶チューハイを買いにスーパーへ行った。すると、小さいほうの入り口から入ってすぐのところに「安売りワゴン」が出てて、缶詰や瓶詰がたくさん並んでた。近づいて見てみると「在庫処分品」の札があり、「消費期限は十分ですが、商品の入れ替えのために割引しています」と書かれてた。

ようするに、棚に並べていてもあまり売れなかった缶詰や瓶詰を安く売り、その棚に売れそうな別の缶詰や瓶詰を並べるってワケだ。それで、そのワゴンの中を見てみると、フルーツ缶とか蜜まめ缶とかに150円のシール、サバ缶とかサンマ缶とかに100円のシールが貼ってあったので、あたしは「そんなに安くないじゃん」て思った。このスーパーは、通常、サバ缶やサンマ缶が150円くらいだから、これでも3割引くらいの感覚なんだろうけど、安いスーパーなら通常でも98円とかだからだ。

それで、あたしは、あまり期待しないで缶詰を見て行ったら、最初に見たのと同じサバ缶に50円のシールが貼ってあるのを見つけたのだ。あたしは、最初はシールの貼り間違いなのかと思ったんだけど、よくよく見てみたら、そのサバ缶は横の部分が凹んでたのだ。それで、他の缶詰も見てみたら、さっきは150円のシールが貼ってあった蜜まめ缶も、凹んでるものには100円のシールが貼ってあった。そして、念のために消費期限を確認してみると、凹んでない缶も凹んでる缶も同じで、どれも来年までの消費期限だった。つまり、棚出しする時とかに落として凹ませちゃった缶詰は、さらに割引してあるということなのだ。

サバ缶は、100円だとぜんぜんお得感はないし、100円ショップでも買うことができる。でも、これが50円になってるなら確実にお得だから、あたしは他にも凹んでて50円になってるサバ缶がないか、1個1個確認して行った。そしたら、乱雑に詰まれたサバ缶の下から、あたしの大好物の「シャケの中骨缶」が出て来たのだ!それも、缶の上のフチが見事に凹んでて、50円のシールが!

あたしは平静を装いながら、心の中だけで狂喜乱舞しつつ、その「シャケの中骨缶」をカゴに入れた。そして、他にも凹んだ「シャケの中骨缶」がないか、すべての缶詰をチェックした後、急いで野菜売り場へ進んだ。あたしは、シャケ缶とキャベツの炒め物が大好物なんだけど、シャケ缶は高くて買えないから、普段は「シャケの中骨缶」を使ってる。それでも、通常は1缶150円くらいするから、安売りで100円になってる時しか買わないけど、それが50円で手に入ったんだから、これはキャベツと炒めるっきゃない!

それなのに、嗚呼それなのに、それなのに‥‥って、久しぶりに五七五の俳句調で嘆いちゃうけど、先週来た時には1個100円だったキャベツが、こともあろうに150円になってたのだ。あたしは、しばらくキャベツの前で悩むことになった。せっかく缶詰が50円で手に入ったのに、キャベツが150円だったら両方で200円になっちゃう。そしたら、キャベツが100円で、缶詰が安売りで100円になってる日と同じワケで、50円で手に入れた缶詰の価値が消えてしまう。結局、あたしは、5分ほど悩んだ末に、「食べたいもの」よりも「お得感」を優先することにして、キャベツは諦め、1袋20円のモヤシをカゴに入れた。そう、シャケの中骨缶とモヤシの炒め物に変更したのだ。

その日の夜、あたしは、シャケの中骨缶とモヤシの炒め物を作ったんだけど、これはこれで美味しかったし、何よりも材料費が70円だから、あたしの求めてた「お得感」はタップリと味わえた。でも、その一方で、「やっぱ、シャケ缶と炒めるならキャベツだよな~」とも思った。あたしの作る母さん直伝のシャケ缶とキャベツの炒め物は、自画自賛になっちゃうけどマジで美味しくて、たとえ安いシャケの中骨缶を使ったとしても、100点満点で90点以上の美味しさがある。

だけど、今回のシャケの中骨缶とモヤシの炒め物は、モヤシのシャキシャキ感を残しつつ完璧な味つけで作ったのに、キャベツと比べたら安倍内閣の支持率のようにガクッと落ちる味で、100点満点で75点くらいの感じだった。母さんも喜んで食べてくれたけど、「やっぱりキャベツのほうが、もっと美味しいわよね」と言っていた。それで、あたしも「キャベツで作れば良かったね。だけど、先週まで100円だったキャベツが今日は150円だったから‥‥」と言った瞬間、「ハッ!」と気づいたのだ!

このシャケの中骨缶は、商品の入れ替えと凹みがあることによって50円になってただけで、消費期限は来年まであったのだ!だから、何もこの日にモヤシと炒めて食べなくても、次にキャベツが100円になる日までキープしておけば良かったのだ!あたしは、たいてい賞味期限や消費期限が迫って割引になってる食材を買うから、ついつい「すぐに食べなきゃ」って思う癖がついてるけど、この日は、最初にワゴンのところで「消費期限は十分ですが」という貼り紙を見てるし、実際に手に取った缶詰の裏を見て、来年まで消費期限があることを確認した上でカゴに入れたのだ。それなのに、その足ですぐに野菜売り場へ行き、キャベツを買うかどうかで悩み、結局、モヤシを買ってしまったのだ。

百歩ゆずって、これが1カ月ぶりのイージーミスなら、まあ、仕方ないと思えるし、自分でもそれなりに納得できる。でも、この2日前には、冷蔵庫にヅケ茶漬けの準備をしてたことをスッカリ忘れて、かき揚げを買ってしまったのだ。そして、さらに言えば、ヅケ茶漬けの2日前か3日前にも、冷蔵庫で冷やしておいたホッピーを昼間にノンアルコールビール代わりに飲んじゃって、冷蔵庫にはもう冷えてるホッピーがないのに、あたしは自分が昼間に飲んだことを忘れて、夜、ホッピー用のグラスに甲類焼酎を入れてから、冷蔵庫を開けて「あ!ホッピーがない!」と気づき、グラスの焼酎をジョウゴで紙パックに戻したのだ。


‥‥そんなワケで、グラスに入れた焼酎は紙パックに戻したから問題ないし、かき揚げは翌日に食べたから問題ないし、シャケの中骨缶とモヤシの炒め物にしたって、わずか70円でそれなりに美味しいものが食べられたんだから、ミスはミスでも「取り返しのつかない大ミス」ってワケじゃない。そして、さらに遡れば、木曜日の仕事場に1日早く水曜日に行っちゃったのも、恥はかいたけど翌日の木曜日にちゃんと行ったんだから、これも「取り返しのつかない大ミス」ってワケじゃない。だけど、いくら夜も寝られないほど蒸し暑い日が続いて頭がボ~ッとしてるとは言え、約10日の間に、こんなイージーミスを4回も連発するなんて、サスガにちょっと心配になって来た今日この頃なのだ(笑)


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