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2017.07.24

『岐阜にイジュー!』に見るセンスの光るタイトルとは?

あたしはテレビのない生活をしてるので、観たいテレビ番組は、主にインターネットの「GyaO」の無料配信で観てる。今は「見逃し配信」と言って、ドラマでもアニメでもバラエティーでも、たいていの番組は1週間遅れで無料配信してるので、テレビがなくても特に困ることもない。ま、あたしの場合は、基本的にテレビはほとんど観ないので、たまに「GyaO」の「見逃し配信」のコンテンツにアクセスしてみて、ズラリと並んだ各局の番組タイトルの中に「面白そうだな」と思ったものがあれば、試しに観てみるといった感じだ。

で、今年の5月初旬のこと、その「GyaO」の「見逃し配信」の番組一覧の中に、『岐阜にイジュー!』というドラマを見つけた。解説を読んでみると、メ~テレ(名古屋テレビ)の開局55周年記念番組で、ジワジワと過疎化が進む岐阜県の白川町に都会からの移住者を増やすための移住促進ドラマだと言う。テレビでは4月下旬に第1話が放送されたので、「GyaO」では1週間遅れで5月初旬からの無料配信となったものだった。

あたしは、ドキュメンタリーでもドラマでも、都会から田舎に移住した人たちの生活ぶりを紹介するような番組はけっこう好きなので、取りあえず観てみることにした。そしたら、これがメッチャ面白くて、あたしは、毎週の配信が楽しみになった。そして、毎週楽しみに観ていたら、1話30分で全10話というワリとコンパクトな作品だったので、こないだ最終回を迎えてしまい、軽い「白川町ロス」に陥ってる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、このドラマは、東京で暮す真野美晴(まの みはる)と、名古屋で暮す野々村花(ののむら はな)は、どちらもアラサー女子。都会暮らしに疲れた花が、ツイッターで知り合った美晴を誘い、2人で田舎暮らしを始める‥‥という物語だ。水崎綾女さん演じる野々村花はハッキリした性格の行動派で、柳英里紗さん演じる真野美晴はのんびりした性格でお料理が得意。対照的な2人が力を合せて白川町に馴染んで行く様子を描いている。

フィクションとは言え、実際に白川町への移住を促進するためのドラマでもあるから、役場やお店、神社や川など、すべてが実際のもので、それどころか、移住を決める前に「お試し」で生活できる体験プランなども、実際のものが紹介されている。また、移住を決めたあとに、どんなふうに町の人たちと接して行けばいいか、町にはどんな仕事があるのか、農業をやりたい場合はどうすればいいのか、結婚して子どもができたらどうすればいいのか、地に足の着いた視点で、とても分かりやすく描かれていた。

あたしは、しばらく前に、この「GyaO」の「見逃し配信」で、テレビ朝日の『イチから住(じゅう) ~前略、移住しました~』という番組を観て、あまりの酷さに辟易としてた。あたしが観た回は、有名な俳優が田舎暮らしをする第1回目だったんだけど、広いウッドデッキのある豪華な別荘を借り、地元の新鮮な海の幸や山の幸を買い集め、テーブルいっぱいにご馳走を並べ‥‥って、こんなの「田舎暮らし」じゃなくて「リゾート地の休暇」じゃん!‥‥って思ってたから、今回の『岐阜にイジュー!』は、ホントに楽しめた。

主役2人の演技力の素晴らしさも大きかったけど、何よりも細かい部分まで丁寧に作ってある点に好感が持てた。たとえば、それまでツイッター上のやり取りだけだった2人は、移住の下見として向かった高山本線の白川口駅で初めて会うことになる。東京から電車を乗り継いで白川口駅までやってきた美晴を、名古屋から愛車のスズキ・ハスラーでやってきた花が迎えるシーンだ。この時点では、花のスズキ・ハスラーは、当然、名古屋ナンバーなのだ。

世界遺産の「白川郷」だと思って来てみたら、ここは「白川町」で、同じ岐阜県でも別の場所だったと分かった2人は、それでも、役場の担当者の親切なアドバイスもあり、この町に移住することを決める。そして、いろいろなことがありつつ何話か進んだ時、駐車してある花のスズキ・ハスラーが正面から映るカットがあったので、ナニゲなく見てみたら、ちゃんと岐阜ナンバーに変更されてたのだ。あたしは、こういう細かい部分まできちんと作ってあると、制作サイドの作品愛が感じられて、ちょっと萌えてしまうのだ。


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そして、あたしが何よりも気に入ったのが、この『岐阜にイジュー!』というタイトルだ‥‥と言うか、このタイトルの下に小さく書いてある「GIFU NEED YOU!」というシャレた副題だった。タイトルの『岐阜にイジュー!』は、あくまでも移住する側、このドラマで言えば美晴と花のほうからの視点によるものだけど、同じ発音を英語に置き換えた「GIFU NEED YOU!」という副題は、岐阜の人たち、白川町の人たちの視点からの言葉になっている。

事実、美晴と花は、自分たちから町に溶け込もうと試行錯誤して行ったけど、そんな2人が受け入れられたのは、白川町の人たちに共通する「GIFU NEED YOU!」の心があったからだと思う。わずか全10話の短いドラマだったけど、最終回のラストシーンでは、2人が白川町の住人として受け入れられた証が部屋の壁に飾られていて、あたしは思わずウルウルしてしまった。


‥‥そんなワケで、『岐阜にイジュー!』に対する「GIFU NEED YOU!」は、ダジャレと言えばダジャレのジャンルだけど、あたしは素晴らしいセンスのコピーだと思った。ダジャレをベースにしたコピーの場合、たいていは通常のコピーよりもワンランク低くなってしまうけど、ここまでクオリティーの高い作品は珍しいと思った。

そう言えば、先週の木曜日、7月20日のこと、文化放送の『くにまるジャパン極』と『SAKIDORI!』に加納有沙ちゃんが出る日なので、あたしは、どちらの番組も、有沙ちゃんの出る部分だけをラジコのタイムフリーで聴いた。『くにまるジャパン極』では、有沙ちゃんはボートレース・ラジオガールズとしての出演なので、毎週金曜日の「ジャパン探訪」のようなオヤジ感はゼロで、毎週1人の選手を取り上げてキチンとレポートしてる。

で、先週の放送では、取り上げた選手が「元カヌー競技の選手」だったことから、短い持ち時間の中で、有沙ちゃんは何度も「カヌー」という単語を口にしたので、あたしは、「カヌー有沙」というダジャレを思いついてしまった。あたしは、有沙ちゃんのことが大好きで、常に「次はこういうことをやってほしい」と空想してしまう。有沙ちゃんは、以前、『くにまるジャパン』で大井競馬場のダートコースを走らされたことがあったから、今のボートレース・ラジオガールズに選ばれた時には、平和島のボートコースを泳いで1周してほしいなどと思ってしまった。

さすがに、現実的にそれは無理だけど、ボートレース場にカヌーを漕いで登場して、「こんにちは、カヌー有沙です」と挨拶するくらいなら、どうだろう?ボートレース場は無理だとしても、山中湖や河口湖など、カヌーがレンタルできる湖に行けば、このネタは簡単にできると思う。ホントは画(え)が欲しいとこだけど、やっぱり有沙ちゃんにはラジオの限界に挑戦し続けてほしいから、いつか「ジャパン探訪」でカヌー体験をする時が来たら、必ず「こんにちは、カヌー有沙です」からのフェードインを実現してもらいたい。

そして、こんなことを考えつつ、それから2日が過ぎて週末になったので、あたしは7月22日、同じく文化放送の『親父熱愛』をラジコのタイムフリーで聴いた。すると、こちらでもカヌーの話題が出たんだけど、アシスタントの水谷加奈アナが「カヌー」と言ったことを受けて、吉田照美さんが「お前は水谷カヌーだ!」「これからは水谷カヌーだ!」と連呼し始めちゃった。照美さん的に「水谷カヌー」はツボだったみたいで、ゲラゲラと笑いながら何度も繰り返してたけど、あたし的にはイマイチだった。

だって、あたしには、「カヌー有沙」があるからだ。「水谷カヌー」は、確かに「カナ」の「ナ」と「カヌー」の「ヌ」が「な行」で揃ってるけど、最大の欠点は「カヌー」の「ー」に当たる部分が対応してないことだ。一方、あたしの考えた「カヌー有沙」は、「カノー」と「カヌー」、ちゃんと3音ともバッチリと対応してる。これは、まさに、『岐阜にイジュー!』に対する「GIFU NEED YOU!」のようなクオリティーだと自画自賛しつつ、今、あたしの脳内では、別のことが浮かび始めた。


‥‥そんなワケで、ここまで書いて来て、今、あたしの脳内では、今回のブログのタイトルをどうしようか、という問題が巻き起こってる。最後の部分から考えれば、「カヌー有沙と水谷カヌー」というタイトルがベストなんだけど、そうなると、今回のエントリーの3分の2を占める『岐阜にイジュー!』が消えてしまう。そもそも、今回のエントリーは、『岐阜にイジュー!』の素晴らしさについて書き始めたもので、書いてるうちに途中から脱線しちゃっただけなので、タイトルは当然、『岐阜にイジュー!』に関連したものにすべきなのだ‥‥ってなワケで、結局、あたしがどんなタイトルに決めたのかは、このエントリーの一番初めの部分を見てほしいと思う今日この頃なのだ(笑)


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