2022.01.01

新年、明けましておめでとうございます♪

皆さん、新年、明けましておめでとうございます♪

 

T2022g

 

今年も新年のミニ連句「歳旦三つ物(さいたんみつもの)」を詠みました。


歳旦三つ物

寅さんの啖呵売かな初御空
トランク一つ読初二冊
虎目石みがけば風の光るらん

きっこ


俳句は本来、自分の句を自分で解説することは野暮なのでNGなのですが、俳句を勉強していないと意味の分からない言葉や言い回しもありますので、今年も簡単に説明させていただきます。

まず、最初の五七五の「発句(ほっく)」の「寅さんの啖呵売(たんかばい)」は、縁日や路上などで、例の「けっこう毛だらけ猫灰だらけ~」という啖呵で集まった人たちを楽しませながら、商品を売って行く的屋(てきや)商売のことです。ちなみに「的屋」は「テキ屋」と表記されることもありますが、もともとは「当たれば儲かる」ことから弓矢の「的(まと)」になぞらえて「的屋」と呼んだのが始まりです。

「初御空(はつみそら)」は「初空(はつぞら)」とも言い、お元日の大空を指す新年の季語です。あたしは毎年のお正月、母さんと映画『男はつらいよ』の好きな回を観るのが楽しみなので、お元日に母さんと『男はつらいよ』を観たら空から寅さんの啖呵売が聞こえて来たような気がした、という句意になります。

この句は、昨年のお元日に母さんと『男はつらいよ』を観た後に詠んだ「初御空より寅さんの啖呵売」という作品が原句です。しかし「歳旦三つ物」の発句は「や」「かな」「けり」などの強い切れ字を用いる決まりなので、今回、推敲し直して発句としました。


二番目の七七の「脇」の句は、寅さんの「トランク」から「旅」をイメージさせた上で、「読初(よみぞめ)」という新年の季語を取り合わせました。「読初」とは、年が明けて初めて読む書物のことなので、通常は「一冊」です。しかし、寅さんの旅は、足の向くまま気の向くまま、行き先など決めません。

そこで、寅さんに倣ったあたしの旅も、行き先を決めずに、北国を舞台にした小説と南国を舞台にした小説の二冊をトランクへ入れ、東京駅へ向かいます。そして、東京駅で東北新幹線や北陸新幹線の切符を買うか、それとも東海道新幹線の切符を買うかによって、乗車してからひらく「読初」の小説が決まるのです。

それから、別の解釈もあります。この「読初二冊」は、一つの小説の上下巻なのです。そう考えれば「読初」が二冊でも矛盾しません。あたしは、今年で五十歳になりますが、今は「人生百年時代」と言われていますので、ちょうど人生の折り返し地点を迎えることになります。あたしにとっての今年のお正月は、長編小説の上巻を読み終え、下巻をひらくタイミングなのです。そして、いよいよ人生という長編小説は、佳境へ向かって行くのです。


最後の五七五の「第三」は、発句と脇から大きく飛躍した春の句です。発句と脇が「新年のおめでたい景」を詠むのに対して、第三は「春の希望」を詠む決まりです。「虎目石(とらめいし)」は、球状に削って磨き上げることで、内包された縞模様が虎の目のように浮き上がって見える半貴石です。猫目石は宝石なので高価ですが、虎目石はとても安価で、二十個以上の虎目石を使ったブレスレットでも、千円くらいから売られています。虎目石は、洞察力や金運をもたらすパワーストーンとして人気で、あたしは、競馬場へ行く時に必ず身につけます。

「第三」の季語は「風光る」です。麗らかな春の日にやわらかな風が吹き、草花や木の葉を揺らすと、生命感が極立ってきらきらと輝いているように感じられます。こうした様子を「風光る」と表現します。あたしは「風の光るらん」と詠みましたが、この「~るらん」は推量の助動詞なので「風が光るだろう」という意味になります。すでに春風が吹いている状態を詠むよりも「これから吹くだろう」と詠んだほうが「希望」へとつながるからです。


そして最後に、発句、脇、第三の頭の二音を並べると「寅・トラ・虎」になります。「トラトラトラ」と言えば、太平洋戦争を開戦させた日本軍の真珠湾奇襲攻撃の電信暗号ですが、戦争を知らないあたしにとっては、大好きな「MAX」の出世作『TORA TORA TORA』を意味します。

平成七年(1995年)、安室奈美恵のバックダンサーから四人組ダンスボーカルグループとして独立した「MAX」は、デビュー曲も二曲目も売れませんでした。そして、翌年二月、イタリアのドミノ(アレッサンドラ・ガッティ)の『TORA TORA TORA』のカヴァーを三曲目としてリリースしたのですが、この時、四人は事務所の社長から「この曲が売れなければ沖縄へ帰す。これが最後のチャンスだ」と言われていました。

すると、MAXの『TORA TORA TORA』はスマッシュヒットを記録し、四曲目、五曲目と連続でベストテン入りを果たし、六曲目の『Give me a Shake』で念願の第一位に輝いたのです。そして、不動の人気を得たMAXは、ここから四年間に渡ってベストテンの常連となり、その後も現在まで活躍し続けているのです。これもすべては、今から二十六年前に、三曲目の『TORA TORA TORA』がスマッシュヒットしたからなのです。

もしも『TORA TORA TORA』が売れなければ、MAXの四人の人生は大きく変わっていたでしょう。そして、もしもMAXが三曲で消えていたら、その後の数々の名曲も生まれなかったのです。さらには、この『きっこのブログ』や『きっこのメルマガ』も生まれていませんでした。二十数年前、あたしは大好きなMAXのことを書くためにWeb日記を書き始め、それが進化して『きっこの日記』『きっこのブログ』『きっこのメルマガ』へと発展したからです。


‥‥そんなわけで、うんざりするほど終わりの見えない新型コロナ禍で迎えた新年ですが、あたしは、それでも希望の灯を絶やさないように、今年も前向きに、日々を大切に生きて行きたいと思います。そして、皆さんの一年も、昨年より少しでも良い年になりますように、心より祈念しております。今は『きっこのブログ』は開店休業中で、『きっこのメルマガ』での発信しか行なっていませんが、皆さん、今年も一年、よろしくお願いいたします。

 

令和四年一月一日 きっこ拝


『きっこのメルマガ』
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